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更新日:2008年7月23日 2008年7月22日:
原文記事:エクアドルの新聞「El comercio」(西語)

ロンサム・ジョージの子供

現在ガラパゴス諸島に11亜種いるガラパゴスゾウガメの1亜種、ピンタ島ゾウガメの最後の生き残りとして、サンタクルス島チャールズ・ダーウィン研究所で飼育されている雄ガメ「ロンサム(ひとりぼっちの)・ジョージ」。その子孫となるかもしれない卵が、確認されました。

ジョージは1971年末に、人間による捕殺や外来種の影響でゾウガメはもう絶滅したと思われていたピンタ島で、たった一頭見つかり、翌年、ダーウィン研究所に運ばれてきました。

ダーウィン研究所では1993年から、ジョージの飼育場に、ピンタ島亜種に最も形態の似ている(甲羅が鞍型)亜種、イサベラ島ウォルフ火山種のメス2頭を入れ、繁殖を試みてきました。

しかしこれまで繁殖や性行動が確認されたことはなく、ジョージの「性的不能説」まで浮上し、直接の子孫を残すのは難しいと思われてきました。

今回、2週間ほど前から、2頭のメスのうちの1頭が産卵のための巣を掘るような行動をし始め、7月21日、巣の中で9個の卵が見つかりました。4つは既につぶれ、2つにはヒビが入っており、残りの3つが人工孵卵器に入れられました。

これらの3つの卵が、正常に受精しているかどうかの確認(つまり孵化)には、あと130日ほどかかるということです。
ジョージがダーウィン研究所に連れてこられてから36年。子孫を残そうと様々な試みが行われてきましたが、実際これほど大きな成果が確認されたのは初めてのことです。

もし無事孵化すれば、ピンタ種とウォルフ種の「ハーフ」が誕生することになります。ただ、ゾウガメの寿命は200年、繁殖年齢は30才?とも言われており、ピンタ島亜種の「純血」を得るには、数世紀の時間が必要だとのことです。
一度失ってしまった自然(命)を元に戻すのは、どれほどの困難と時間を要することでしょう…。

注記:最近の遺伝子研究の結果から、ピンタ島亜種に遺伝的に最も近縁の亜種は南東の島、エスパニョラ島の亜種だということが明らかになっています。

これまでジョージの子孫を残すために行われてきた「あの手この手」が全て書かれている本が、昨年発刊されています。様々な調査を徹底し、事実に忠実に書かれている良書です。是非一読を。
早川書房:
ひとりぼっちのジョージ―最後のガラパゴスゾウガメからの伝言
ヘンリー・ニコルズ著 佐藤桂訳(2007年4月発刊)
ピンタ島のゾウガメをめぐっては、昨年5月、大きな発見がありました。
『ジョージの親戚発見 絶滅回避に新たな希望』
〔訳・文:奥野玉紀(JAGA)〕

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